マシンビジョンカメラの高次元ダスト制御サービスのご案内
専門性の高い分野の研究者、製造業者、病理診断医にとって、扱う対象物のサイズが小ければ小さいほど、サンプルの拡大画像の鮮明さを損なういかなる粒子も撮像装置に存在しないことが非常に重要になります。蛍光顕微鏡検査、細胞や腫瘍の分類、サイトメトリー、血液診断、ディスプレイパネル検査、半導体製造などのアプリケーションにおいては、取得画像の精度と信頼性を確保するため塵や異物が極限まで取り除かれた清浄度の高い光学パスが必要です。
フリアーシステムズでは、全マシンビジョンカメラの光学アセンブリーの洗浄・組立を、カナダ国内の製造工場に設けられた ISO 認証取得済みクリーンルーム (ISO クラス 7[米国連邦規格クラス 10000 に相当]) 内で行っています。通常、こうしたアプリケーションのダスト制御は、この規格レベルがあれば十分です。この場合の「ダスト」とは、あらゆる異物 (FOD) を意味します。しかしながら、アプリケーションの中には更に高い清浄度が求められるものもあります。フリアーでは、そのような要件に対応した「高次元ダスト制御サービス」を、Blackfly S ボードレベルモデル (USB3/GigE) と Firefly の全モデルを除くすべての当社製マシンビジョンカメラ を対象にご提供しています。
測定方法
浮遊粒子を含む可能性のあるすべての表面をコリメート光源にかざし、ウェーバーコントラスト法に基づき検査を行い汚れ具合を測定します。ウェーバーコントラストの閾値の標準許容限は、カメラのモデルによって異なります。
カメラレンズのフランジバックから一定の距離に、F100 相当の点光源を配置します。
光学系表面品質測定 (簡略化)
上の図は、当社の光学系表面品質測定法のおおよその構成を示しています。記号の意味は以下の通りです。
- CO – カバーガラスの外側表面*
- CI – カバーガラスの内側表面
- SO – センサーガラスの外側表面
- SI – センサーガラスの内側表面
*当社ではカバーガラス外面の点検・洗浄を行っていますが、お客様が光学パスを開いた後に付着するダストに関しての保証はしておりません。
撮像パラメーター
- ゲイン = 0 dB
- 画像モード 8 bit で 100 ピクセルになるまで露出を調整。
- 黒レベルのオフセット = 0
閾値パラメーター
光学系の表面には、へこみやキズ、塗装の不具合、ダストといった異常がみられることがあります。フリアーシステムズでは、異常のサイズを同等円の直径に変換して測定し、カメラが当社の厳しい基準を満たしているかをテストします。(注: これらの閾値は CO には適用されません)。お客様の具体的なニーズやプロジェクト要件につきましては、お気軽にお問い合わせ下さい。
信頼いただける当社の取り組み
半導体製造における微小物体検出の特殊要件や医療機器の厳格な条件を満たすため、フリアーシステムズのマシンビジョンカメラは高度なダスト制御サービスの他にもいくつかの有用な機能を提供しています。その中には、ファームウェアコントロールとフリーズオプション、長期間の製品サポート (10 年以上)、そしてインテグレーターに高精度な色の再現と低照度性能.の調整を可能にするハードウェアおよびソフトウェア機能が含まれています。
こうした特長を備えたフリアーシステムズのマシンビジョンカメラは、バイオメディカルエンジニアリング、光学製品開発、半導体製造、宇宙探査やその他の専門分野の高度な精密性が要求されるアプリケーションに特に適しているのです。
様々なアプリケーションに対応したマシンビジョンカメラの詳細はこちらをご覧ください: