タイのトレンドセッター、Land and Houses、大量の来店者データでアンカーテナントを誘致
Land and Housesはトレンドを先取りするタイのショッピングモールデベロッパーです。 空港をテーマにする有名な「Terminal 21」も同社が手がけたプロジェクトの1つです。 2012年に開店した同モールは、9階建てで2,000の小売スペースがあり、 アパレルブランドのH&M、フィットネスクラブのFitness First、SF Cinema City、Gourmet Market、The Mall Group傘下のスーパーマーケットが主なアンカーテナントです。 同モールには、世界一長いエスカレーターがあります。
ビジネスの課題
小売店にとって成功のカギを握るのはロケーションです。Land and Housesは来店客数を各小売りスペースの賃料の算出基準としています。 Terminal 21の内部には小型のサイド「ストリート」(レーン)があり、メインホールと交差しています。
解決策
モール内の通行量を継続的に測定できるツールとして、FLIR Brickstream® 3Dデバイスの紹介を受けたLand and Housesは、 最先端設備を備えるTerminal 21でこの技術を活用すれば競争上の強みを得られるという助言を受け入れました。
現在、Land and Housesは、Terminal 21の随所にFLIR Brickstreamセンサーを設置し、店舗とレーンを通行するすべての来店客の数を継続的に追跡して、1日、1週間、1か月、1年単位のデータを提示しています。 小売りスペースの賃料は、各レーンを通る来店客数によって決められます。 Land and Housesは、FLIRの3Dデバイスで、レーン、レーンの交差地点、入り口、エスカレーター、駐車場の入り口を通行する人数を測定しています。
FLIR Brickstream 3Dデバイスは、サイズが66mm x155mm x33mmときわめて小型で、モール内の戦略的な重要地点の天井に設置されています。 ステレオビジョン分析手法を利用して、デバイスの可視範囲の通行量をカウント、追跡し、 大人と子どもを区別するうえ、家族などの来店客の単位を識別することもできます。
FLIR Brickstream 3Dデバイスは、特許を取得したパス追跡技術を搭載しているため、人数のカウントも含めた行動解析で市場屈指の精度を備えています。 サーマル技術や2次元技術を基盤とするデバイスと異なり、FLIR 3Dデバイスの精度は、熱カーテン、ベビーカー、ショッピングカート、大型荷物、太陽光、日陰の影響を受けません。 Power over Ethernet(PoE)を電源とし、FLIRデバイス管理ソフトウェアによってリモートで管理、構成、更新、監視を実行できます。
デバイスをリモートで管理できるため、デバイスを直接手動設定する場合に比べ、システム全体の所有総コストを大幅に節減できます。 FLIR Device Managerを使用すれば、世界中に設置される多数のデバイスを、Brickstreamのデバイス管理システム1台で効率的に管理できます。
新設モールでは、過去のデータを活用できないため、データなしにスペース賃料を見積もることが課題となっています。 Terminal 21では、圧倒的な来店客数が決め手となり、アンカーテナントのH&Mの誘致に成功しました。
さらに小売店も来店客の入退人数のカウントに、モール運営者と同じ技術を利用できます。 モールや小売店などの物理的な空間で通行量を測定する行為は「人数カウント」と呼ばれます。 人数カウントは、米国および欧州の小売店やモール運営者から高い支持を受けています。 小売店は、正確なカウントデータを使って、チェーン全体で店舗の業績を比較したり、需要に応じて店舗の人員配置を調整したりできます。
タイでショッピングモール間の競争が熾烈になるにつれ、来店客数データを基に小売りスペースを差別化することは、モール運営の成功に不可欠となっています。 Land and Housesは、Terminal 21の各店舗スペースの賃料の根拠となる通行人の数を、最先端技術を利用して証明することにより、先陣を切っています。 モールでの店舗経営を熟知する小売業者は、小売スペースの賃料を最終的に決定する前に、通行量などの行動データを求めてきます。
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