正確な360°球状撮像+複数の較正済みセンサー

現在、全方位動画データの品質と柔軟性は、動画ストリームの同期を必要とするアプリケーションに最適です。代表的なものは、モバイルマッピングやLIDAR生成3Dポイントクラウドをカラー化するストリートビューなどのGISアプリケーションです。

フリアーシステムズのLadybug球状撮像システムは事実上の業界標準となっています。Ladybugシステムは、複数のカメラ画像をリアルタイムで統合してフル解像度のデジタル全方位およびパノラマ・ストリーミング動画にするために必要なすべての画像取得、処理、スティッチング(貼り合わせ)、修正を実行します。リアルタイムでストリームするこうした能力は市場においてユニークなものとなっています。

複数のカメラの同期

一部のシステムではミラーや魚眼レンズを使用してパノラマビューの効果を生み出しますが、Ladybugシステムでは高品質のイメージセンサーを備えた6台のカメラを使用して、全球の90%の6つの視点から収集された画像を正確に提供します。5つのセンサーが水平リングに配置され、1つが上向きに垂直に配置されています。6つのカメラは較正済みです;これは中枢的な技術で、 システム内のその他の数多くのイノベーションを再現することができます。フォーカスやアイリスなどのレンズ設定が固定され、カメラの較正状態の維持および現場での較正の必要がないことを保証します。

LadybugカメラはSDKの一部として、Ladybug APIによって制御されています。そして、カメラ、グラフィックのレンダリングおよび調整システム概観の完全制御を実現します。グラフィックのレンダリングサポートにはリアルタイムの承認、ステッチ、ブレンディングが含まれます。システム調整に伴い、利用者は6つの各センサーを個々に管理することができます。そして、SDKは利用者がカスタム用途にシステムを統合するのを可能にします。

Ladybug6-Red

Ladybug6-Black.jpg

幾何学ベースのキャリブレーションと精度

Ladybugシステムは、純粋に機械的なキャリブレーションに頼るのではなく、ソフトウェアを使用して各カメラを個別に、および他の5台のカメラのそれぞれと関連させてキャリブレーションします。システムは各カメラの全ピクセルに関連するベクトルを100分の1度の精度で把握することができます。そして、世界の他の部分との関連でのカメラの所在をアプリケーションが認識するのを可能にします。この関係データを提供できるようにするために、フリアーシステムズはレンズのキャリブレーションの問題を解決しただけでなく、カメラの視野間のわずかなオーバーラップによりより困難となっている問題である、6つのレンズすべての間の回転と移動を高精度にキャリブレーションするというより大きな課題も解決しました。


GPSデータにリンクされたLadybug球面画像

Ladybugキャリブレーションの幾何学的精度は、画像データがステッチの継ぎ目だけでなく、球体全体で空間的に一貫していることを意味します。これにより、フリアーシステムズのソフトウェアは、レンダリングが複数のカメラ画像にまたがる場合でも、レンズの歪みの影響を目立たせることなく、ビデオ球体の部分的なビューをレンダリングできます。

正確な機械的位置合わせではなくソフトウェア補正を使用するという決定は、Ladybugカメラを機械的公差の効率的かつ合理的な要件で組み立て可能であることを意味します。フリアーシステムズは、非常に一貫した信頼性の高い結果を生み出す工場キャリブレーションプロセスも自動化しました。機械的設計および自動較正はLadybugカメラの生産拡張を可能にし、変化する需要に対応できます。加えて、工場較正とロバストなケースのデザインは現場での較正を必要としません。Ladybugsは工場にて一度較正され、その後、温度変化、振動、衝撃に耐えうるのに十分な強度の独自の高耐久化ケーシングに入れられます。よって、較正は無傷のままで、現場での較正はもはや不要です。


LiDARポイントクラウドにマッピングされたLadybug画像

キャリブレーションの利点

カメラが世界のどこにあるかをアプリケーションが認識できるようにする機能により、Ladybugは単なるパノラマ画像のカメラであることを超えて、さまざまなアプリケーションの可能性を広げるコンピュータビジョンの領域へと広がっています。

最大ダイナミックレンジの後処理ワークフロー

Ladybug5+では、画像処理がカメラからホストPCに移動し、そこでユーザーが結果を制御します。Ladybug5+およびLadybug6カメラは、フルビット深度(12 ビット)の画像を撮影、圧縮し、ホストPCに送信します。LadybugCapProの後処理ツールバーを使用してホワイトバランス、ガンマ、スミア補正、脱落補正およびその他の画像処理機能を適用するために使用されます。利用者は、アフレコ設定の決定と試行を実行でき、同時に、画像閲覧とその効果の確認をリアルタイムで行うことができます。

後処理の利点

撮影と後処理のワークフローモにより、ユーザーはダイナミックレンジを最大化し、必要に応じて元のコンテンツに戻って後処理ステップを再適用できるため、柔軟性を維持できます。

後処理後の補正済み画像を下記に示します。 色彩が補正され、影の細部までが表現され、太陽のスミアが除去されています。

後処理後の補正済み画像を下記に示します。 色彩が補正され、影の細部までが表現され、太陽のスミアが除去されています。